発達障害の子の小学校入学という関門を乗り越えるためにできる準備

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普通学級に進学する予定の子の、親ができる準備

年長の初夏ごろ、就学相談を申し込む

就学相談は、通級や支援級を希望する場合、(または支援学校に行きたい場合も)必ず受ける必要があります。このタイミングで受けないと、入学後4月から通級指導を受ける(または支援級に在籍する)ことはできません。ここで、発達テストの結果などを提出し、親の希望を聞き、秋ごろに判定結果を待ちます。
息子はADHD、ASDですが、年長の時に受けた「K式」テストでは、知能の遅れはないとの診断で、普通学級に通級という判定になりました。(うちの自治体では、情緒級はなく、知的遅れがない場合は普通級で受け入れ、通級でサポートしていくという体制でした。)

支援級も検討している場合は見学に行く

支援級も検討していたため、指定されていた日に支援級の見学に行きました。その際、学校の「特別支援コーディネーター」の先生にお話を聞く時間がありました。この時お話しした先生に入学後もとても助けられました。
支援級見学は、うちの場合、日にちが指定されていましたが、気づいたら終わっていた場合は、アポを取れば見学できそうな気はしますので、百聞は一見にしかず、少しでも検討している場合は見学した方が良いと思います。

「就学支援シート」は必ず提出

「就学支援シート」は市のホームページなどでフォーマットがダウンロードできたり、市の療育に通っている場合はそこで貰えるかもしれません。そのようなものがなければ、自分で任意で書面を用意しても良いと思います。
私が記入したシートは、親用のシートがA4で、上半分に子どもの情報、下半分くらいに家庭での様子を書く欄になっていました。別紙で、保育園の先生などに書いていただく用のシートもありました。
私は、A4の半分では書ききれなく、かなり詳細に数枚のシートにまとめました。
他、保育園の先生と、療育の先生にも記入をお願いし、結果的に5枚仕立てくらいの大作ができ上りました。そちらを学校に提出したのが効いたのかはわかりませんが、1年生でのクラスは主任のベテラン先生のクラスになり、入学後すぐにその先生から「まず早めに面談しましょう!」とお声がけいただき、すぐに話す機会を設けていただきありがたかったです。

「就学前健康診断」での準備

まず多動の息子が「就学前診断」をスムーズに受けられると到底思えませんでした。噂では「ものすごい並ぶ」と聞いていました。まず列に並んでいられないし、校長先生との面接も、隣におとなしく座っていることは難しいと思いました。
そこで、学校に問い合わせ、

見通しを立てるのが苦手なので、大まかな流れを教えてほしいです。待ち時間に列に並べないと思います。面談は座っていられず脱走してしまうかもしれないので、お話し中にどなたか大人が見守っていてくれないでしょうか。

という相談をしました。すると

先生

検診は途中までは親と一緒に周ります。途中から親と離れ、何人かずつのグループごとに教室に入り、先生の話が聞けるかなど簡単に様子を見ます。そのあとまた親御さんと合流し、校長先生と面接になります。

という回答をいただきました。ただ、面談中の職員の確保は難しいかもということでした。

実際の就学前診断ではどうなったかというと…

聞いていた通り、受付のある昇降口前は長蛇の列!お友達同士で来ている人もいます。
なんとか受付を済ませ、いわゆる健康診断的な項目は「空いているところから周って」ということだったので、何とかこなせました。途中、教室で座ってまたなければならない場面では、自分の座った机の中に大量の消しゴムのかすが入っていることを発見し、ひたすらかき出して周囲に散らばしたり、指示された椅子に座るのが嫌で「こっちに座る!」と座る椅子を選ぶこだわりを見せたりと…この時点でも他の子との違いを感じ落胆しました。
親と離れる場面は(流れを予告していたので)泣いたりせず一人で行けましたが、その後の面接はそりゃ~もう大変でした。
親と離れて行った模擬授業的なところで、「ちょっと問題ありそうな子」と「問題なしの子」に振り分けられました。もちろん息子は事前に問題アリアリであると申告していたため、「ちょっと問題ありそうな子」の待ち列に並びました。ここでの列が一番長くしんどかったです。「問題なしの子」の列もかなり長蛇でなかなか進んでいない様子でしたが、さすが「問題なしの子」!騒ぎつつもちゃんと列に並べています。すごいなぁ。定型の子って…。
「ちょっと問題ありそうな子」の待ちエリアには椅子もありましたが、こちらは一人一人の面接時間が長くなかなか呼ばれず親も疲弊している様子でした。「ぜんっぜん呼ばれないんですけど!」と切れる親もいましたし、不安でギャン泣きしている子もいてカオス。うちの子といえばもちろん大人しく待てるはずもなく、廊下を走り回ってしまいました。いつ呼ばれるか分からないため、私は持ち場を離れることもできず、もしかしたらこのまま学校で行方不明になるかも…と途方に暮れていましたが、大声出すのも恥ずかしいですし、もうほったらかしていました…。
ようやく面談に呼ばれましたが、事前にお伝えしていたおかげか、擁護の先生が子どものそばにいてくださり、教室を出て行っても一緒にいてくださいました。
すべてのエネルギーを使い果たした一日でした。

入学式シミュレーション

入学式に関しても、就学前診断同様の不安があったため、事前に学校へ連絡しました。
座っているのに飽きて出て行ってしまうかもしれない。教室で先生の話が聞けず、流れが理解できないかもしれない。
すると、事前に会場に連れてきてシミュレーションしてもいいよと提案してくださいました。
小学校入学を楽しみにしていない、むしろ拒否感のほうが強かった息子の場合は、事前に見てしまうと余計に「行きたくない」という気持ちが膨らんでしまうと思ったのと、本番で緊張感がある雰囲気のほうが大人しくやってくれるかも、と思ったため、事前シミュレーションはしないことにしました。
新しい場所に不安を感じるタイプのお子さんでしたら、事前シミュレーションや見学ができないか問い合わせてみるのもいいと思います。

実際の入学式は…

やはり見立て通り、緊張感のもと、式の最中は大人しくすることができました。入場の際も、知らない子と手をちゃんと繋いでいました。先生ありがとう…!
式後、教室での先生のお話を聞く場面では、一人別の先生が横にぴったりと座っていてくださいました。感謝。やはり事前の相談て大事だな…と思いました。こういう問題児は1番前の席になると思っていたのですが、この日は出席番号順でたまたま1番後ろでした。変な行動が目立たないしかえって良かったと思います。

その他、学校で開放されている行事へ行っておく

その他、学校という場所を早い段階で認識させる手段として、学校の開放行事に行ってみることかと思います。
息子が進学する予定だった小学校では、夏休みに行われる「夏祭り」や春休みの「桜祭り」等が、地域の人も校内に入ることができるイベントとして催されていました。
学校によっては「作品展」が開放されていたり、校舎には入れませんが土日に野球やサッカーチームがグランドを使っていたりするので、それらを見学する体で足を運んでみるのも良いかもしれません。
何度か足を運んだことがあれば、「全く未知の場所」に行く恐怖よりはマシになるかと。
ただ息子の場合、ちょうど年中、年長あたりがコロナの時期で諸々のイベントが行われずで、入学前に学校に踏み入れたのは「選挙」の時くらいでした。「入学式は体育館でやるよ、昔、夏祭りでかき氷食べたでしょ?」と言っても3歳くらいのことで全く記憶に残っていませんでした。

発達障害児の入学前にできることのまとめ

・できるだけ学校開放行事などに出向き、場所や環境を認識させる
・就学相談を受ける
・就学支援シートは、できる限り細かく状況を伝える
・就学前診断や入学式は、前もって大まかな流れを聞いておき、こちらの不安要素を伝えておく

これらはすべて行った自分でも、入学後はさまざまな困難にぶちあたりました。
でもやれることはやったと思います。入学後にすぐ行った先生との面談で、こんなことを言われました。

先生

ほかの子がみな「いい子」に見えて圧倒してしまうかもしれません。しかしほかにも就学支援シートを提出されている方は沢山いますし、保育園・幼稚園で問題なくても、入学後から問題が出てくるお子さんもいます。就学前から療育を受けていただきありがとうございます。就学相談に来て、4月からの通級を申し込んでいただきありがとうございます。これで、すぐにサポートができます。

入学後に問題が出てきても、すぐに通級に行けるわけではなく、手続きやタイミングの関係で、後期スタートになったり、2年生になってからになってしまう場合もあります。
その間、その子のサポートは担任のみで行わなければなりませんし、+αの訓練的なことはもちろん対応してもらえません。通級に行っていれば、クラスでの困りごとを通級の担当と連携して、毎週振り返りをしたり、授業で追いつかないことやクラスでの困りごとに対する訓練を通級で補うことができます。
困りごとがあるお子さんや、学校生活に不安があるお子さんは、ぜひ「入学後、様子を見てから」ではなく、入学前の就学相談で相談しておくことをお勧めします。

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この記事を書いた人

小学生の息子を育てながら働くワーキングマザーです。
息子はADHD・ASD・LDの特性があり、幼児期から療育や支援サービスを利用してきました。 現在は普通学級に通いながら、通級指導教室や放課後デイサービスを併用し、日々の生活や学習をサポートしています。
このブログでは、これまでの経験や試行錯誤の中で得た気づき、便利だったサービスやアイテムなどをまとめています。 同じように子育てに悩む方のヒントになれば嬉しいです。

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